取組みについて
芸術士とは
芸術士は、子どもたちの無限の可能性を信じ、子どもたちの感性と創造力を最大限に引き出す手助けをします。それは、あれこれと指示することではなく、子どもたちを見守り、励まし、豊かな感性を育てていくことです。
また、芸術士の目を通して見、気付いたことを保育士、保護者、さらに社会に伝えます。子どもたちに関わる社会がこどもたち個々の個性を育み、感性豊かな子どもたちが育つ環境になっていくと考えます。芸術士は、子どもたちと社会を繋ぐ架け橋です。
芸術士を務める人
芸術士は、子どもを愛する人であり、感性と創造性の可能性を実体験として理解しているアートに通じた人であり、子どもと大人の境界を越えて共に交わるコミュニケーション能力を有した人です。そして何よりも、高松市の未来に、社会の未来に貢献する意識を持ち、そのために自ら行動出来る人です。
芸術士のミッション
「芸術士は子どもたちと社会を繋ぎます」
芸術士は、子どもたちと接すること以外の役割として、ドキュメント(記録)を制作します。ドキュメントとは単なるこどもたちの活動の記録ではなく、
子どもたちが社会の中で価値ある存在であることを示し、子どもたちが創る未来の社会を垣間見せるものです。そしてそれらが社会の財産となることを願います。
「芸術士は結果を求めません」
子どもたちの関心はめまぐるしく移行していきます。絵本を読んでいる途中で、踊り出したり、描いていた絵を突然ハサミで切り刻んだり。大人の求める結果が、子どもたちにとっての正解とは限りません。芸術士は、結果ではなく、過程を大切にします。
「芸術士は子どもたちのサポーターです」
子どもたちはなにかを発見したり、感動したりしたとき、それらを他者に伝えたいという気持ちに溢れます。芸術士は、子どもたちそれぞれの個性を尊重し、自らが考え、工夫し、伝える力を引き出すサポートをします。
「芸術士は子どもたちの『こころ』と『ちから』を大切にします」
子どもたちは新しい発見をすると「なぜ?どうして?」と尋ねます。芸術士は、それらの答えを言葉で伝えるだけでなく、子どもたち自らが探し求められる環境を整えます。
例えば紙に1本の線があったとします。子どもたちはその線が何なのか想像します。道であり、海であり、蛇であり、おそらく一人一人全く違うものがたりを創り出します。子どもたちは大人の予測を遥かに超える想像力を持っています。芸術士は、子どもたちの想像力を引き出す手助けをします。
子どもたちは無自覚にさまざまな表現手段を習得します。泣く事でしか自分の欲求を伝えることができなかった赤ん坊が、親を模倣することで少しずつことばを覚え、ことばが他者に伝わることに大きな喜びを感じます。そしてことば以外にも表現方法があることに気づきます。歌うこと、踊ること、絵を描くこと、それらの創造力は無限に広がります。そもそも子どもたちが何かを表現したいという欲求の源は、自分も社会の一員であるということを他者に認めてもらいたいからでしょう。芸術士は、そんな子どもたちの可能性を狭めることなく、子どもたちの創造力を最大限に引き出します。