お知らせ
2024.6.26 芸術士と先生方の懇談会を実施しました
· Posted by s_yamada in事業開始から16年目となる高松市の芸術士派遣事業。
令和6年度は市内97施設へ芸術士を派遣しています。
高松市は希望する全ての公私立保育所・こども園・幼稚園に芸術士を派遣し子どもたちとの芸術士活動を展開しています。
高松市のページです
毎年、参加施設の先生、芸術士で集まる懇談会を実施し意見交換をしています。
6月26日に行われた懇談会のレポートをお送りします。
◯テーマ
芸術士活動って何なのかをまず 再確認できたらということで、
活動に参加して2年目の「なおちゃん 芸術士」に
新鮮な目で捉えた1年間の出来事をレポートしてもらいました。
専門は絵画造形です。
【芸術士活動をして、見えてきたことについて】
芸術士の仕事というのは、まさに私の疑問に答えを与えてくれました。
「結果を求めない、過程を大切にする」という方針は、私が 芸術に対して感じていた 魅力 そのものでした。
私は完成した絵よりも作っている時に考えている時間そのものに価値を感じているんだと気づかされました。
そして、かつては 画家は社会から逸脱した存在だと私は思ってしまっていたんですが 、
今は逆に アーティストは社会をつなぐ人になっているんだということにも気がつきました。
一見 交わることがない 業種の人たちとアート活動を通して繋がって同じ目標に向かって 問題解決を目指していく
芸術士はその一つだと理解しました。
【特に印象に残った 芸術活動は】
ある日の振り返りで先生から悩みを打ち上げられた日がありました。
友達の作品に影響を受けすぎて みんな同じ 絵ができてしまうというものでした。
その日からはその解決に向けた活動を考えるようになりました。
具象画だと書き方が わからなくてちょっと 隣を見てしまったりするならば、
抽象表現にしてみようと試行錯誤するものの、抽象画にも関わらず隣の子と全く同じに仕上げる子がいました。
それでどうすればいいのかな と悩んだ末、絵から離れてみることにしました。
そこで、「毛糸を張り巡らせる空間遊び」をやってみました。
その活動では全員心身解放していて、活動後は 今まで 口数が少なくて私にあまり心を開いてくれなかった子供が
その日の終わりは私の目の前に来て「今日の楽しかった」と言葉を発してくれたんですね。
この時にやはり 課題を与えるよりもまず心を 開放させてあげることが大事なんだなと実感しました。
次の活動の回はその時 使った毛糸を 材料にして自由工作にしました。
その回はみんな作りたいものを作って、人のことは全く指摘しないで
むしろ 素直に「それ どうやってやったん?」 と質問できてたんですね。
心の解放を経験したからこそ強い自分と向き合えて そして友達の表現も認めることができたんですね。
このことは このクラスにとってとてもいい経験になったと思いました。
これらの経験は先生からのクラスの悩みを振り返りで聞けていたおかげだったので、活動後の振り返りの大切さを感じました。
この後は 石塚さんの話から「振り返り」をテーマにグループディスカッションをしました。
◯振り返りの重要性
◯振替の方法
◯振り返りの時間 タイミング
◯どのような振り返りが理想か?
など、
各園でのいろんな 振り返りの方法やエピソードを意見交換しました。
なおちゃん芸術士の場合は、子どもたちの心の開放ができたことで、みんな自分の思いの込められた表現ができたんですね。
(これはすごくうまくいった パターンで、必ずしも毎回毎回うまくいくわけではないんです😅)
先生と芸術士の対話をもっともっと、大切にしていきたいと感じた懇談会でした。
なおちゃん芸術士、発表お疲れ様でした!
参加してくださった先生方、芸術士の皆さん、お疲れ様でした!!
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